読書と競馬

競馬は文学である

読書感想文、または批評

2017 昔書いた多分書評 ハリガネムシ(吉村萬壱)

データ整理で出てきた中でまだ読めるものをなるべくup 2011/08/20 ハリガネムシの、全体的の総括としては隙のない小説で完成度が非常に高い。文章文体にも特段文句を言えるものもなく、むしろ小説というものにこなれた様子すら伺え、近年の芥川賞受賞作品で…

2017 昔書いた読書感想文 Part2 犀星、柳田、ヘミングウェイ、中上

前記事の続き。青臭すぎるのは退けて、まだ読めるものを紹介。 「或る少女の死まで―他二篇 (岩波文庫)」 室生犀星 岩波書店 693 円 読了(2013-05-17) ☆☆☆★ たとえば犀星を専門にする人は、どのようなものであっても欠陥を認めつつも容赦をしたり擁護してしま…

2017 昔書いた読書感想文 谷崎・安岡・直哉・中上2つ・ヘッセ・藤村

データの整理をやっていたら4,5年前に書いた感想文が出てきたので、一部を紹介。中上の感想文だけ明らかに文字数が異常に多いのだが、昔からそれほど好きだったということでしょう。 「潤一郎ラビリンス〈13〉官能小説集 (中公文庫)」 谷崎 潤一郎 中央公論…

平成29年度 読書及び創作計画、の方向性 攻める読書

第一に優先する事柄は、物を書く事である。じゅうぶんに時間を設ける、準備するというのももちろん大事だしやっていく。それとは別に、今までの読書傾向を多少変化させていく必要を感じている。 ※これから書いていく事は、創作の刺激を得んがためのものであ…

2017 「ライ麦畑でつかまえて」(野崎版)の感想とスタイル

(1)感想など 読書メーターに書いたものだとこう。何というか255文字で感想書けと言われると無理な小説なので、こんな風にしてお茶を濁した。 実に11年ぶりの再読である。18歳の私は怒ったのだ。だってホールデン、君は私が言わずにおいた事をのべつ幕なしに…

2016 読書及び創作計画決定版-2017/03/31 お題機能に関して

課題図書 饒舌体のものとして 宇野浩二・蔵の中・子を貸し屋(岩波文庫)(絶版中?)・苦の世界(岩波文庫)・思い川・枯木のある風景・蔵の中(講談社文芸文庫) センチメンタルなユースフルデイズものとしてサリンジャー(フラニーとゾーイーは既読。ライ…

2016 「熊を放つ」ジョン・アーヴィング、邦訳村上春樹(中公文庫版)読書中のメモ

久しく他人から「ありがとう」と生の声で言われていないので「ありがとう」井上陽水・奥田民生デュエットを聞きまくっている。 以下にニコニコ動画を貼り付け。「ありがとう」単曲は歌ってみた系を排除するとなかったので。ベストアルバムの一枚目丸ごとの方…

2016 「夕べの雲」庄野潤三 読書中のメモ+神戸新聞杯、オールカマーの買い目

『夕べの雲』は新聞連載の連作短篇のていをとった実質の長編小説。読売文学賞受賞。 面白いかどうかというと微妙としか。いわゆる日常系のものである。明日の競馬が終わってから読めば終えるだろう、あと70Pほど。 内容はいわゆる日常系の筋のない小説である…

2016 「あかりの湖畔」青山七恵 読書中のメモ

メモっつったってそこまで何か凄いものがある小説なのかというとそうでもないんだけど、なんかな、政治的な記事をいつまでもトップに置いておくのは趣味じゃない。 で、主人公は灯子という。26歳。山の上の湖畔にある老舗の食堂(昔は民宿も兼ねた)で実質的…

2016 「関東軍」講談社学術文庫 読書中のメモ

恐らくは完璧に近い資料数を読みこなし、使い込んで書かれた綿密な歴史書にして、著者の方が文芸的感覚を持っているのか、単に史実を追うのではなく、なかなかドラマチックに作ってある。 ただやはり歴史書になると、時の政権や軍部の階級とか、まあ色々ある…

2016 なんで小説を書くのだろうか (雑感)

なんで小説を書くのだろうか、と今日、いや応募作を郵便局に持って行った帰り道(09/06)でも少し考えた。 こういう文章を書く場合は時系列的というか昔はこうで、今はこうなのよ、みたいに話を進めたほうが良いだろう。その方が私にとっても都合が良い。 高…

創作その他近況 Part6 であってるか?

えーっともう初稿は書き上げていて、今眠ってもらっている所。この9/02の日付が変わったら強制的に推敲に入ろう。こればっかりはしようがない、というか読書をするのは私の書くものをより高めるために、といつだったかいつの間にかそう置換されたから、今ち…

2016 応募作他近況 Part5 初稿書き上げ

まず最初に、今日は空こそ台風一過で綺麗だったものだが、強風がすごいのなんので、消化器内科は明日(日付変わっているから今日)に行く。今日も蕎麦が胸につかえて食べられなかった。これでは絶食になってしまうのでウイダーインゼリーを飲んだ。 思ったよ…

2016 応募作他近況 アップトゥデイトふざけてんのか+食道癌かもしれない Part4

はい。怪我明けで、新潟の置き障害に合わなかったとかそんなんどうでもええねん。ススズとかみたいに脚やっべーってならない限りで落馬もせずゴール板まで走れるんなら3着には入れや、アホンダラ。元気に障害踏み切ってジャンプしとったろうがわれ、俺の3000…

2016 応募作などの近況 執筆環境画像 Part3

なんか煮詰まったというか脳味噌オーバーヒートしたので30分ほど脳味噌を休めている。 スマホって便利っちゃ便利だな。私はまだまだ使いこなせないでいるんだけど、ケータイカメラで机の照明だけなのに結構撮れている。まあ3~4万円ぐらいしたデジカメ持って…

2016 やっほい応募作ほか近況 一人称と三人称 Part2 ベストピクチャー+秋の気配(小田和正)

規定枚数50枚以内のうち25枚を突破した。やっほーい!! という感じ。折り返しだぜ。一応ね、大学ノートっつうか、まあ普通のノートだわな、そこに手書きでプロット作って、それを見ながらPCで書くのが私のスタイル。 いい線行った(小説すばる新人賞三次選…

2016 応募作とかその他近況

アレだよね、本当にやらなきゃいけない事ができた時にさ、それをやらなきゃならんわけだからブログとかTwitterとか疎かになるよね。元気に更新していたら、そいつ多分サボってるよ。 というわけで某地方文学賞応募作は、今日から課したノルマに従い原稿用紙5…

2016 いいから書けよ

伸び伸びになってきている。昨年もらった文学賞の佳作ではもう濃密に、そういうシーンを改行なしにぐわーっと書いたものが選ばれたので、それでいいんかなと思ったりもしたが、直截も過ぎるとダメなんかな。ユリイカの編集さんから削っていいですか、とメー…

2016 「殉教」そろそろ読了 三島はもう古典だ

いや、まあ、題名の通り。土日なんで多くの時間と思索を競馬に奪われる毎週末であるからして読み終えるのは今日の夕刻になるだろうが、あと60ページほど。少々、計画は遅れる。 やはり第二次戦後派の三島由紀夫にとって、短篇という舞台はあっていないのでは…

2016 三島由紀夫「殉教」読書中

モノを書き始めるまでの資料的な選択として ・三島由紀夫「殉教」 ・稲垣足穂「A感覚とV感覚」 ・三浦しをん「月魚」 を積んであって、早急に読む必要がある。今、三島。 ちょっとチョイス失敗したかなと思うのは、三島の短篇集、詰め込みすぎでページ数多い…

2016 堀江敏幸「いつか王子駅で」読了 小説内の競馬描写について

いつの間にか競馬回顧サボっているけど今日もサボるよ、まあ、その、中京記念は小牧を軸にして万馬券をとった。なんだかんだで今年の万馬券には小牧がよく絡んでいた気がする。 それはさておき、私はもう、今すぐにでも書けるしもう書いちゃおうかとも思うの…

2016 Timerが欲しい!

あえてオマンコ野郎のFM東京ではなくてタイマーズのテーマ単品。 02 タイマーズのテーマ 尖っているよねえ、清志郎。最高だぜ。 いろいろアイディアは広がってきた。何かを読みながらであると、急にポンッと思いつく、すぐにメモ。これで案外溜まってきた…

2016 青山七恵「わたしの彼氏」読了、次は「ロシア・フォルマリズム」(文庫クセジュ)

はい。 本書427Pで反復だと鮎太郎が思うが、この反復は構造、ポスト構造の重苦しい用語ではない。単に惚れられ、酷い事をされ、捨てられて、また誰かに惚れられるだけ。長いが筋は面白いから飽きなかった。内容よりも文章に魅了された。三人称一元視点だが、…

2016 青山七恵「わたしの彼氏」読書中のメモ

風邪は、市販の風邪薬のんで爆睡したらたぶん治った。若干、身体がダルいが。 「わたしの彼氏」なんだが、今150Pぐらいで、全体で400Pあるからもう少し時間がかかると思う。で、これはストーリーそのものは最後まで読まないと何にも言えないが、文章が結構凄…

2016 絲山秋子「ラジ&ピース」読了、次は青山七恵「わたしの彼氏」

例によって(ry ラジ&ピース FM群馬と連携した企画だからこうなったのか。私は生まれも育ちも前橋なので本書は違和感だらけ。上州弁。話す人が私の周囲に皆無。同級生も先輩後輩も、両親も、80歳過ぎの両祖父母も使わず。柳田の蝸牛論での京の役目をテレビ…

2016 ラジ&ピース読書中のメモ こんなに方言は使わない

今日明日は競馬になるので、忘れないうちに。まだ触りしか読んでいない「ラジ&ピース」だが、高崎のFMラジオ局という事になっている。それで高崎市民等の酒場の会話だとかが耳に入ってくる。 絲山秋子が群馬県内に居を定めたのは知っている。Wikipediaにも…

2016 吉行淳之介「星と月は天の穴」読了、次は絲山秋子「ラジ&ピース」

例によって(ry、星と月は天の穴 久しぶりに吉行を読んだ。ポストコロニアリズム批評が日本近代文学の差別意識を暴いたように、吉行の作物もフェミニズム批評でやられたら滅多刺しにされるのではと少し心配した。吉行の文章はすっきりしている。無駄口を叩…

2016 青山七恵「お別れの音」読了、次は吉行淳之介「星と月は天の穴」

例によって(以下省略)お別れの音。 大当たりは人によるだろうが外れは一つもない、どれも中々の品質を維持した好短篇集。00年代の純文学系新人賞から出発して生き残った作家にある程度共通してみられるもので、大きなアクションで〈物語〉を動かすよりも〈…

2016 絲山秋子「エスケイプ/アブセント」読了、次は青山七恵「お別れの音」

例によってまず読書メーターで書いたものをそのまま転載。 第一印象は軽すぎ、だった。饒舌体、活動家崩れ、ゲイ、およそ日本文学がやり尽くした、地雷原に特攻した意欲作である。おまけに絲山秋子には頻出の洋楽からのインスピレーション、〈神〉という概念…

2016 ユニヴァーサル野球協会読了、次は古井由吉の「水」

240文字だっけか。その文量でおさえろというと下記のように書くしかないでしょう。 ポストモダン文学方面では語り尽くされている感があり、約半世紀前に上梓されたこの作に何と言葉を贈ったら良いのか。〈虚構〉-〈現実〉の境界が解体されていく、浸食されて…