2019 予想+データ分析 第69回キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(英GI)
キングジョージはイギリスダービー、凱旋門賞と合わせて欧州三大レースと呼称される事もある、まさに夏のビッグレース。舞台は英国アスコット芝11ハロン211ヤード、約2400m。本当に、あのキングジョージの馬券が日本で買えるなんて夢のような話だ。
さて、頭数も手頃だし買うからには当てていきたいので、調べられる範囲でキングジョージのデータを集めてみた。
キングジョージ6世&クイーンエリザベスS、過去10年前走データ分析
前走クラス別データ分析
・前走GI組 19頭
・前走GII組 11頭
・前走GIII組 0頭
馬券内になったのは前走GI、前走GII組のみ。何かこう、キングジョージは傾向がはっきりしているように調べていて思った。案外、攻めやすい海外GIなのかも?
ではまず初めに、前走GI組、前走GII組の詳細を見てみよう。
前走GI組 ステップレース別データ
2400m
コロネーションC組 3頭
サンクルー大賞組 4頭
アイルランドダービー組 2頭
アイルランドオークス組 1頭
イギリスオークス組 1頭
イギリスダービー組 1頭
2000m
エクリプスS 5頭
プリンスオブウェールズS 2頭
前走GI組のうち、全頭が欧州競馬のGIを走っている。(ドバイなどその他の国、地域はなし、というか出走が珍しい)。
前走が欧州のGIだったという事をまずは確認しておいて、次に前走GIの距離別を見るとどうやら2400m組と2000m組に分かれる。
キングジョージがアスコット2400mで行われるので、同距離のレースをステップにした馬が優勢のように見える。
とは言っても過去10年馬券内でステップとしてはトップの5頭を輩出しているのはエクリプスS組なので、そこまで神経質にならなくてもよいかもしれない。今年のエクリプスS組はエネイブル。
なお、今年は2400mのGIを勝って、そのまま臨戦する馬はいない。
前走GII組ステップレース別データ
ハードウィックS(アスコット2400m)組 8頭
キングエドワード7世S(アスコット2400m)組 2頭
ヨークシャーカップ(ヨーク2800m)組 1頭
前走GII組は実にシンプル。ずばりアスコット競馬場(キングジョージと同舞台)の2400mのGII以外はいらない。
唯一の例外であるヨークシャーカップ4着からキングジョージで3着に入ったロムスダールは、イギリスダービー3着、イギリスセントレジャーで2着とイギリスクラシックで好走していたという理由は見つけられるが、やはりただ1頭の例外なので、GII組はアスコット2400m以外はいらない、で良いと思う。
前走GI組データ分析
前走GI、1着 12頭。
馬券内に絡んだ12頭の前走GI勝ち馬のうち、レース名と回数は以下の通り。
コロネーションC1着馬は3頭。エクリプスS1着馬も3頭。アイルランドダービー1着馬は2頭。
その他、プリンスオブウェールズS、アイルランドオークス、イギリスオークス、サンクルー大賞のそれぞれの1着馬は1回ずつ。
前走GI勝ち馬が3着以内にすら入らなかった年は2015年、2016年と過去10年中2回ある。10年中8年で前走GI勝ち馬が必ずいる、とも言えるがこれは物は言いようという奴で、換言すれば過去10年で前走GI勝ち馬が絡まなかった年は2回もあるのだ。20パーセントという数字は無視できないので何でだろうと思ったが、ハードウィックS組が猛威を奮ったようだった。このハードウィックSはGIIのデータ分析の時に触れるが、馬鹿にできないレースだ。
前走GI、2着 4頭。
サンクルー大賞2着馬が2頭、エクリプスS2着馬が1頭、プリンスオブウェールズS2着馬が1頭。
2018年3着コロネット(牝4)
サンクルー大賞2着、過去にヨークシャーオークス(GI)で2着するなどGIで好走経験があった。
2011年2着ワークフォース(牡4)
エクリプスS2着、過去に凱旋門賞、イギリスダービーを制覇。実績文句なし。
2010年3着ユームザイン(牡7)
サンクルー大賞2着、過去に2008年サンクルー大賞制覇の他に凱旋門賞2着2回など、この馬も実績は申し分なかった。
2009年2着タータンベアラー(牡4)
プリンスオブウェールズS2着、過去にイギリスダービー2着、他にヨークのGIIで勝ち鞍あり。
前走GIで2着だった馬に共通して言える事は少なくとも前走のみではなく、過去にGI連対経験(現時点でGI連対2回以上)がある事が求められる。
前走GI、3着 1頭。
2009年1着コンデュイット(牡4)
エクリプスS3着、過去にイギリスセントレジャー、BCターフを勝っておりGI2勝馬だった。
前走GIで3着だった馬は、過去にGIで勝ち鞍がある事が求められる。
前走GI、4着 2頭。
2016年2着ウイングスオブデザイアー(牡3)
イギリスダービー4着、2走前にGII勝ち鞍あり。
2012年1着デインドリーム(牝4)
サンクルー大賞4着、過去に凱旋門賞を勝っている。
前走GIで4着だった馬は、過去にGII以上で勝ち鞍がある事が求められる。
前走GI、5着 0頭。前走GIで5着以下の馬は全部飛んでる、いらない。
前走GII組データ分析
ハードウィックS(アスコット2400m)GIIの1着馬が5頭、2着馬が2頭、3着1頭。
キングエドワード7世S(アスコット2400m)GIIの1着馬が2頭、2着以下は馬券外。
例外、2015年3着ロムスダール、ヨークシャーカップ(ヨーク2800m)4着。
ハードウィックSの勝ち馬が5頭、つまり5年も絡んでいる。おまけに2着馬も2回絡んだ事があり、ハードウィックS3着以内馬は過去10年30頭中、8頭を占める。
勝ち馬2頭が馬券に絡んでいるキングエドワード7世Sは、調べてみればハードウィックSが古馬のアスコット2400mGIIで、キングエドワード7世Sはそれの3歳限定戦という違いがあるだけらしい。
まとめると、前走GII組はアスコット2400mで施行されるハードウィックSおよびキングエドワード7世Sに出走していて、3着以内に好走している事が求められる。4着以下はいらない。
プラスデータ
前走GI組のうち相性が良いのが、コロネーションC、サンクルー大賞、エクリプスS組、まずこの3つのGIレースを前走で走っていた馬に注目。特に馬券内5頭を輩出しているエクリプスS組。
そして意外な事にハードウィックSの3着以内馬は上に書いた3つのGIレース組よりも多い8頭が馬券内と、超優秀。2番手、場合によっては本命視すらできる(あくまでデータ上)。
前走別データ分析のまとめ
切りデータ
・前走GIで2着だった馬は、前走を含めてGI連対が2回ある事、ない馬は来ていない。
・前走GIで3着だった馬は、過去にGI勝ち鞍がある事、ない馬は来ていない。
・前走GIで4着だった馬は、過去にGII以上のクラスで勝ち鞍がある事、ない馬は来ていない。
・前走GI5着以下だった馬は馬券内なし、いらない。
・前走GIで着順がどうあれ、舞台が欧州ではなかった馬は来ていない、いらない。
・前走GIIだった馬は舞台がアスコット2400以外、あるいは4着以下の馬は馬券内なし、いらない。
・前走GIIIだった馬の馬券内はなし、いらない。
買いデータ
・前走GI組のうち、前走距離が2400mだった方がやや優勢。
・前走GI組のうち、コロネーションC組、サンクルー大賞組、エクリプスS組が好成績。
・前走GII組のうち、アスコット2400mが舞台のGII戦(ハードウィックS、キングエドワード7世S)だった馬、特にハードウィックS3着以内馬は好成績。数字だけ見れば前走GI組を凌ぐ。
予想
◎8エネイブル
まさに化け物。凱旋門賞2連覇も込みで今の所GIは8連勝? であってるかな、3戦目のチェシャーオークスから10連勝。キングジョージは2017年に制覇済み。これ以上言葉はいらない。2度目の制覇へ、向かうところ敵なしの本馬を本命。
◯2クリスタルオーシャン
対抗はやや迷ったがデータではまあまあ信頼できるプリンスオブウェールズSの1着馬のこの馬に。実際、クリスタルオーシャンもエネイブルと比べてしまうと霞むのだけど15戦して着外なしと抜群の安定感。去年のキングジョージでは2着しているようにアスコットの適性も十分。エネイブルに対しどういう作戦をとるのか、非常に楽しみ。
▲3デフォー
上の方で長々と書いたデータ分析の中で前走ハードウィックS勝ち馬は前走GI勝ち馬と同等かそれ以上によく走る、みたいな事を書いておきながら単穴におさえたのには訳がある。
というのも、キングジョージの過去10年においてせん馬(去勢した馬、騙馬)は一度も馬券内がない。この馬は前々走にコロネーションCを勝っているように今までのハードウィックS1着馬の中でもかなり強い方だが、うーん……。
△7ヴァルトガイスト
中穴くらいの人気になるかな。フランスからただ1頭の参加。キングジョージは英愛馬以外は厳しいし、前走のプリンスオブウェールズSも3着だったけど実績は申し分なく、サンクルー大賞やガネー賞といったGIを勝っている、データに照らし合わせた所、残ったのでおさえておく。
△9マジックワンド
前走はGIには違いなく、過去にGI連対経験もあり、データをクリア。恐らく穴になるはず。
△10アンソニーヴァンダイク
古馬と比べるとかなり斤量が軽く、フレッシュな今年のイギリスダービー馬。能力は十分すぎるほど足りていると思うが、アイルランドダービーを勝ちきれなかったのが不満。英愛ダービー制覇していたらまた評価も違ってくるのだが。
買い目
まずは3連複
8―2,3,7,9,10 の10点
馬連で
8―2、3 の2点も追加、これが本線
GOOD LUCK!
2019 予想 農林水産大臣賞典 第21回ジャパンダートダービー(Jpn1)(交流重賞)
全国三歳ダート王決定戦であるジャパンダートダービーを予想する。舞台は大井競馬場2000m。発走は7月10日(水曜)、ナイターの20:05。
ジャパンダートダービーは中波乱はときおりあるが大荒れはほぼ起こらないので、点数を絞るか、1点1点の賭金の強弱を調整する必要がある。まあ、つまるところ大抵の交流重賞と同じ攻め方で大丈夫かと思う。
波乱を演出するのはやはり地方馬である事が多いが、ほとんどが前走東京ダービー(大井2000m)1着馬。
過去10年における前走東京ダービー組で、東京ダービーを負けていながらジャパンダートダービーで馬券内に絡んだ馬は
2012年3着アートサハラ、東京ダービー5着
2010年1着マグニフィカ、東京ダービー3着
この二頭だけ。過去10年遡ってこれなので、もちろん過去5年で見るなら前走東京ダービー組の場合、勝ち馬以外はいらない、という事になる。前走東京ダービー2着以下の馬が絡んだら事故だと思って諦めよう。
中央勢に圧倒されるのが交流重賞の常だが、さすがに交流GIだけあって中央馬にも求められる最低限の実績というものがある。
過去10年において、芝の日本ダービー出走組を除いた前走ダート戦組の中では
前走条件戦でも2勝クラス(1000万下)1着が最低ライン。
中央馬だったら何でも来るというわけではない。
以上の事を念頭に。
◎12クリソベリル
恐らく競馬関連のどの媒体でもグリグリで推されているであろう大本命のクリソベリル。走ってきた3戦全てが強い内容だったが、特に前走の重賞初挑戦だった兵庫チャンピオンシップは唖然。逆らいようがない。
◯5デルマルーヴル
2歳時の8月末札幌でデビューしているように中央馬としてはキャリアが豊富。その中では兵庫ジュニアグランプリ1着、全日本2歳優駿を2着と好成績を残してその実力を示している有力馬、なのだが、先日のプロキオンステークスのマテラスカイのように海外帰りというのが気になってしまう。ドバイのUAEダービーは余計だったのではないか……。ともあれ、クリソリベルに何かあった場合、勝てる馬はこの馬くらいだろう。
▲10デアフルーグ
こちらはレース選択で色々あったらしいがジャパンダートダービーに向かうつもりがあったなら前走のユニコーンステークスは余計だったろう。ダートオープン特別を2連対できている以上、実績は上位である事は間違いないが、クリソリベルを負かせるかは疑問。
△2ヒカリオーソ
東京ダービー1着馬なのでおさえる。
△3ロードグラディオ
阪神のダート1800mのリボン賞(2勝クラス、1000万下)を勝って臨んできており、中央馬の最低ラインをクリア。そして前走が事実上、ダートの初戦だったので底を見せていない分、未知の魅力はある。
買い目
3連複軸1頭 相手4頭で6点
12―2,3,5,10
オッズと相談しながら賭金調整。
GOOD LUCK!
2019 予想 第21回東京ジャンプステークス(J・GIII)+ちょっとだけデータ分析
春の東京開催、最後の重賞である荒れるレース、東京ジャンプステークスを予想する。
舞台は東京障害コースの直線が芝の3110メートルで、最後の直線には9号障害(最終の障害)が設置されてはいるものの、463メートルあるので他の競馬場の障害コースに比べて断然長く、その影響なのか意外と差し追い込みが決まる。しかしながら障害レースなので基本的には先行有利である。
特に東京ジャンプステークスでは、逃げ馬を含む前々でレースを進めていた馬が粘りきれずに垂れていって着外になる事が多く、昨年のような差し追い込み決着もある。ちなみに昨年の2着マイネルフィエスタは11頭中11番手のシンガリから追い込んで2着している。
このような東京ジャンプステークス特有の傾向から、最後の直線に備えて脚を貯めておける馬が適任と思われる。脚質で言うと先行でよいと思うが、先行と言っても5番手前後に控えて直線で好位差しできる馬を重視したい。逃げ馬と差し馬で迷ったらもういっそ差し馬を選んでしまおう。
逃げ残りが発生したらしゃーなし。
東京ジャンプステークスは本当に当てるのが難しくて毎年苦戦しているので、少々データを調べてきた。
まず、上位人気のデータであるが過去10年は以下のようになっている。
・1番人気(3-1-0-6/10)
・2番人気(2-0-0-8/10)
・3番人気(2-0-0-8/10)
・1~3番人気総合(7-1-0-22/30)
上位人気馬は勝つか馬券外に飛ぶかといった様相を呈していて、過去10年では勝ち馬の7頭が1~3番人気から出ている。その一方で1~3番人気の複勝率は約26%しかない。
東京ジャンプステークスが荒れる原因はこの、上位人気馬の複勝率の低さにあるのだろう。と言って過去10年中、勝ち馬7頭はこの上位人気馬から出ているのも事実なので、切るに切れない。
軸馬探しが非常に難しいレースなので、馬券の買い方としてはボックスで臨む方がよいのではないかと個人的に思っている。
次に過去10年の1,2,3着の30頭だけを調べた簡易版前走クラス別データを見てみる。
過去10年馬券圏内30頭のうち
・前走、障害重賞組が10頭
・前走、障害オープン組が16頭
・前走、それ以外組(障害未勝利戦組2頭、平地競走組2頭)4頭
今年の出走馬は全馬、前走が障害重賞か障害オープンなので、3番目の「それ以外」組の項目は今年に限っては無視してもらってよい。
障害重賞組はよいとして、見落とせないのが障害オープン組の多さだろう。
過去10年の30頭中、半数を超える16頭の前走障害オープン組の取り扱いの難しさも荒れる原因の一つだろうと思い、的を絞って詳しく着順を分別してみた。
過去10年で馬券に絡んだ前走障害オープン組の前走着順
・1着馬 6頭
・2着馬 2頭
・3着馬 1頭
・4着馬 1頭
・5着馬 4頭
・6着馬 2頭
・7着以下 0頭
前走障害オープンで馬券に絡んだ着外組(4着以下組)は実に7頭いる。7着以下からは3着以内ゼロ頭という下限こそあるが、着外組(4着以下組)であっても軽視できない。
ボックスで買う気なので印は関係ないのだが、あえてつけてみるとこうなる。
◎2シンキングダンサー
前走中山グランドジャンプ2着、前々走阪神スプリングジャンプ3着と近走の成績がよく、また2017年の東京ジャンプステークス覇者でもある。道中の位置取りも5番手前後で進めているので理想的。しかしながら最後の勝鞍は2017年の秋陽ジャンプステークスにまで遡るように、勝ち味に遅い善戦マンタイプなので、5着以内には来るだろうが馬券圏内、3着以内に必ず入ってこれるかと問われるとわからない。ただどうしても印をつけろと言われればこの馬が本命となる。
◯6ラビットシップ
差し馬で筆頭と思えるのがこの馬。全キャリアの中で勝鞍は2018年の障害未勝利戦のみなのだが、前走中山グランドジャンプを差して4着まで迫ったように近走は掲示板入着を続けている。差しが決まりやすいこのレースなら重い印をくれてやってもよい馬である。
▲1マイネルプロンプト
この馬も近走が調子よく、前走は中山グランドジャンプを3着。というか昨秋の障害オープンから7戦連続で3着以内を続けている。3番手にしたのはどうも本来は道中2,3番手で進めたいタイプらしいから。前々過ぎる。前走のように5番手くらいに控えてほしいものだが。
△4アグリッパーバイオ
穴っぽい差し馬。7番手前後に控える馬で、前走は障害オープン戦で6着と、データで見たようにぎりぎり拾える着順。それでいて、3走前に障害重賞の小倉サマージャンプ(J・GIII)3着がある。ぜひおさえておきたい一頭。
△5シゲルボブキャット
前走障害オープンで1着だし、そして恐らく差し馬よりだろうと判断したのでおさえた。
△8シングンマイケル
初重賞ながら安定した走りで人気してしまうかもしれないが、前走障害オープン6着以内、道中5番手前後で進めるスタイルなのでおさえた。
買い目
3連複ボックス
1,2,4,5,6,8 の 20点。
GOOD LUCK!
2019 予想 第24回ユニコーンステークス(GIII)
東京競馬場ダート1600mで行われる三歳限定牡牝混合のユニコーンステークスを予想する。
土日の天気がたいへん怪しく、特に土曜は雨となるだろうが日曜には回復するらしいのでそこまで気にしなくてもいいかな、と。
雨よりも展開とペースの方が気になる。芝馬も含めてやたら前に行く馬が多い一戦となっているが、この頃の府中のダートは差しがちょっと決まりにくいように個人的に思っているので、さてどうなるか。当たる当たらないは別として面白いレースになりそう。
◎8デュープロセス
三歳のダートオープン特別2戦(昇竜S、青竜S)を含めて4連勝中、今の所連対率は100%。馬柱が綺麗ということもあるし、連勝している馬は負けるまで買えともよく聞くが、何より脚質がこの頃の府中にぴったり。上で書いたように今回はやたら前に行く馬が多いのでいつもよりは控えるかもしれないがそれでも道中は中団より前の位置を取りに行くはず。ダートレースにおける王道的な脚質で非常に頼もしい。
このレースは1,2,3番人気の総崩れはない、というデータもあるし軸馬は人気上位馬でよいと思われるので、鞍上込みで本命。
◯6デアフルーグ
ダートと言っても府中なので直線長いし、世代限定とはいえクラスが上がるにつれ差しが決まりだすのが常、と考えれば差し勢筆頭はこの馬。前走こそデュープロセスにクビ差の2着だったが、この馬にとってはそれが初めての敗戦で、こちらも戦績を見れば連対率100%。中山で差しに回って3連勝している辺りに強さを感じるし、1800を走っていたわけで距離不安もない。展開次第な面があるが、地力の違いで強引に馬券圏内に入れそう。
▲3ヴァイトブリック
前走兵庫チャンピオンシップ組は本レースと相性がかなり良く、そこで2着しているように力はあるし、ここと同舞台のヒヤシンスSも2着している。この馬も好位差しのタイプでこの頃の府中に合う。前走で負かされた化物のように強いクリソベリルはジャパンダートダービーに直行で不在なので、ここは格好はつけてほしい所。鞍上戸崎はこのコース、勝率はアレだが複勝率がべらぼうに高い。この馬を馬券から切るのは危険だ。
×13ニューモニュメント
ほぼほぼシンガリからの追い込みしかできない馬だが、何度も言うように展開が向く可能性はじゅうぶんあるし、差し馬の中では昇竜S2着、青竜S3着と実績は上の方だ。
△10ヴァニラアイス
牝馬が好走するイメージは薄いのだがオープン特別の端午Sを勝っているとなれば話は別。むしろ課題は距離の方だろう。前目に行くので、外枠なのは良い。
△11ダンツキャッスル
派手な逃げで前走を楽勝しており、一方でダート戦初戦の阪神の未勝利戦では後方から差して2着だったので、あながち絶対逃げるとも限らない。その点、鞍上が幸という所が不気味なのでおさえ。
△14ノーヴァレンダ
休み明けの叩きに使った前走伏竜Sでデアフルーグに1.4秒離された5着はちょっと頂けないが2歳ダートチャンピオンだし切れないなあ。差しが届かない馬場や展開だった場合は勝ち負けできるぐらいのポテンシャルはある、何せGI馬だし。2歳時のように二番手をとれるかが鍵なのだろう。
穴7ザディファレンス
府中で穴をあけるとしたら差し馬でしょ、ということで浮上してきたのがこの馬。前走は500万(1勝馬クラス)とはいえ、1馬身半の着差をつけて勝っている。課題は距離だが、後方からなので1ハロンくらいは誤魔化せるでしょう。
勝ちは今回は捨ててもらって着拾いに徹せば展開次第で3着食い込みはあっておかしくない。前走府中ダートで1番人気1着馬が昇級初戦とはいえここまで不人気ならおさえたくもなる。
買い目
ヒモ荒れを期待して広めに流す
3連複8-3,6,7,10,11,13,14 21点
デムーロ不発だった場合のケアとして対抗馬からの枠連
枠連4-2,4,6,7,8 5点
GOOD LUCK!
2019 予想 第151回ベルモントステークス(米GI)
日本馬マスターフェンサーの参戦によって、二年ぶりに日本国内でも馬券が発売されるアメリカ競馬三冠の最終レース、ベルモントステークスを予想する。
実は当ブログで二年前の2017年、エピカリスが出走(取消はしたが馬券は発売)した際に、データ分析を行った。これ↓
2017 予想 第149回ベルモントステークス(米GⅠ)+過去10年データ分析(発走06/11(日)午前07:37)
http://readingkeiba.hateblo.jp/entry/2017/06/08/222801
これは2017年の時に過去10年を見たわけであるから06~16年までのデータなのだが、その後の17年、18年のベルモントステークスの結果を見ても、上記のデータ分析が通用している(データクラッシュされてない)ので、そのまま流用して予想したい。当時、苦労してデータを集めたことだし。
最多ステップはケンタッキーダービーだが、ケンタッキーダービーで3着以内に好走した馬はベルモントステークスでは分が悪い、とか色々と意外な分析結果が出ているが、まとめを引用して記すとこう。
・前走アメリカダートGI、ケンタッキーダービー組かプリークネスS組のどちらか一つは必ず3着以内に絡む。
・最多ローテ前走ケンタッキーダービー組が一頭も絡まなかったのは2010年だけ。
・アメリカダートGIを過去に勝っている馬を重視。
・前走ケンタッキーダービー組のうち、二桁着順組(10着以下組)からは前2走にGIレースで3着以内、あるいは過去に米国重賞で勝鞍ありで馬券圏内。これら2項目に当てはまらない馬は厳しい。
・前走ケンタッキーダービー組のうち、一桁着順(9着以内組)からは前5走以内にGII以上で3着以内、または過去に重賞勝鞍ありで馬券圏内。これら2項目に当てはまらない馬は厳しい。
・前走プリークネスS組のうち、6着以下は消し。
・前走プリークネスS組のうち、4着、5着の馬からは過去にGII以上に勝鞍ありで馬券圏内。これに当てはまらない馬は厳しい。
・前走GI以外の重賞出走組は3着以内馬のみで馬券圏内。4着以下は消し。
・前走オープンレース組からは連対馬のみ馬券圏内。3着以下は消し。
・前走一般競争組は勝ち馬のみ馬券圏内。2着以下は消し。
このようになっていて、前走米国GI組を重視、ケンタッキーダービー組が1頭も絡まなかった年は2010年だけ、プリークネスS組は好走馬を素直に評価、過去にGIレース勝利経験のある馬が軸向き、といった所が肝かと思われる。
◎9ウォーオブウィル
今年はあえてプリークネスS勝ち馬のこの馬を本命とした。
ケンタッキーダービーが最多ステップで、ほぼ毎年馬券に絡むので、例年であればケンタッキーダービー組から本命馬を出すべきなのだろうが、今年はそのケンタッキーダービー組にアメリカダートGI馬がいない。
全10頭の出走馬のうち、アメリカダートGI馬はなんと、前走のプリークネスSを勝ったこの馬しかいないのである。ここまでの戦績もなかなかのもので重賞2勝、カナダのGI2着一回と、他馬と比べると優秀。
前々走のケンタッキーダービーでは不利を受けたり、とんでもない不良馬場だったりした影響もあったのか、7着に終わったが、本来の実力は前走のプリークネスSで示したと見てよいだろう。二冠馬になれるかは別として、組み合わせ馬券の軸ならば最適。
◯10タシトゥス
くだんのケンタッキーダービー3着馬。しかしながらこれ、降着馬があっての繰り上がりだから実質4着だったという事になる(たぶん)、とするとそんなに抜けているわけではないな、と個人的に思った。加えて過去にGI勝鞍がない、この事が気になって対抗に下げた。しかしながら僅かにキャリア5戦でタンパベイダービー、ウッドメモリアルSとGIIを2連勝しているし、潜在能力は高いだろう。
それからこれは今年のケンタッキーダービー参戦馬全てに言えることだが、あのダービーは色々とおかしなレースだったので見直しは必要。普通の馬場で走ったらもっとやれそうな事は否定できない。
△2エバーファスト
プリークネスSの2着馬。プリークネスSの連対馬にはケチをつけない方がよいので、特に強調材料はないように映るが買う。
△4タックス
ケンタッキーダービーは14着と惨敗したが、そのせいで人気しないなら大変おいしい。というのも過去に重賞で好走経験がありながらケンタッキーダービーで大負けした馬が巻き返す、というのがベルモントステークスのパターンだからだ。絶対にヒモに入れた方がよいぞ。
△6スピンオフ
上のタックスと同じ理由で絶対にヒモに入れた方がよい馬。ケンタッキーダービーは18着と大惨敗だが過去にGIIで2着1回、3着1回があるなら問題ない、余裕で買える、おさえよう。
△7サーウィンストン
ベルモントステークスはたいていケンタッキーダービー組かプリークネスS組で決まってしまうため、別路線組は扱いが難しく無視してもよいかなと思ったが、ピーターパンSの好走馬はおさえておこうか、と。この馬は2着。
△8イントレピッドハート
上のサーウィンストンと同じく、前走ピーターパンSを3着しているのでおさえ。
買い方は三連複で本命馬を軸1頭にして流すか、または本命対抗を軸2頭として流すか、あるいは馬単フォーメーションで頭に2頭置いて流すのも面白いかも? ともかくオッズが出てから決めようかと。
GOOD LUCK!
2019 予想 第68回川崎記念(Jpn1) (交流重賞)
年始のダート最強馬決定戦、およびフェブラリーステークス、ドバイの前哨戦とも機能する川崎記念(川崎競馬2100m、Jpn1、1/30 16:10発走)を予想する。
かなり固い交流重賞で、1番人気の複勝率は過去10年で100%、1,2,3番人気で決まる年もしばしばである。高オッズを狙うよりかは少ない点数で賭金をどれほど多くやれるかが勝負といったところだろう。
交流GIともあって馬券内となった馬のレベルは高い。JRA所属、中央馬の独壇場といった様相を呈し、地方馬が馬券内に絡むことはあまりないし、ましてやその詳細を見るとこれもやはり高い能力が要求されることがわかる。
試みに地方馬が馬券内に絡んだケースを過去10年で見てみると(2009年~2018年)並の中央馬以上の実力、実績の持ち主であるフリオーソを除けば(4回馬券内あり)、わずかに2015年3着サミットストーン(6番人気)、2011年3着(2番人気)ボランタスのみである。
それぞれどんな臨戦過程だったかというと、サミットストーンは2走前に浦和記念(Jpn2)制覇、前走に東京大賞典競争(Jpn1)3着という結果だった。ボランタスは2走前に浦和記念(Jpn2)2着、前走に同舞台の川崎2100mの報知オールスターカップ(重賞)1着だった。直近にJpn2あるいはGII以上の交流重賞で連対があったという条件が共通すると指摘できよう。
そして今年はそのレベルに達している地方馬は見当たらない。中央馬同士の比較を予想の要とすることで事足りる。
◎2ケイティブレイブ
昨年の川崎記念覇者にして、交流GIでも数々の実績を残し、チャンピオンズカップこそ11着に大敗したが3走前に京都開催のJBCクラシックを制覇、前走は東京大賞典競争3着と、実力、調子ともに抜けているケイティブレイブを本命。
○8オールブラッシュ
対抗にあげた本馬は2017年の川崎記念の覇者、昨年はかしわ記念2着、前走となる浦和記念を1着。例年ならば少々見劣りする実績ではあるが、今年のメンツを見る限り、実績面や調子のほどは対抗に推せる内容だ。先行脚質もプラスに働くだろう。
▲5アポロケンタッキー
ことに実績という点では対抗にあげたオールブラッシュと同等とも言えるのがこの馬。2016年の東京大賞典競争を1着、昨年の川崎記念は2着だった。いかんせん、近走のレースで着順が悪いのが痛い。馬券内は昨年の交流GIIの日本テレビ盃2着まで遡らなけれなならないし、そも、そこを勝てなかった点も痛い。繰り言になるが実績はあるので、このメンツならば3番手だということだ。無論、旬が過ぎて馬券外に飛ぶ可能性も高いように私には思える。
△6ミツバ
GIではワンパンチ足りないが中央、地方交流問わず、GIIIならば善戦を続けていて、前走は交流GIIの名古屋グランプリを2着と調子は上々。2017年に川崎記念4着という成績もあり、ダートの長距離(2000m以上)での能力の高さが伺える。3着食い込みなら十分あり。
穴9サルサディオーネ
まず牝馬で、しかも重賞の勝鞍がないという点で見劣りするのだが、この馬はとにかくハナに立つか、最低でも二番手でないと好走できない。
他馬の脚質をざっと見るとアポロケンタッキー、ミツバが前に行く可能性があるのだが、ミツバはどちらかと言えば差し馬なので無理なハナ争いはしないだろうし、アポロケンタッキーも行きたい馬がいるなら二番手に控えるだろう。ということで、この馬がハナに立てる可能性は高く、気分良く走れれば2,3着に残す、なんてことも。
加えて、川崎記念と同舞台のエンプレス杯(交流GII)の3着という過去の実績が意外と物を言うのではないかと思えてくるのだ。おそらく人気しないので賭金は少なめになるがちょっとは買っておきたい穴馬である。
買い目
3連複軸2頭 3頭流し
2,8→5,6,9 の3点。オッズを見て賭金調整。
GOOD LUCK!
2019 予想 第22回TCK女王盃(JpnIII) ※牝馬限定交流重賞
2019年、1月23日(水曜16:10発走)大井競馬場、ダート1800mで行われる牝馬限定の地方・中央交流重賞のTCK女王盃を予想する。
ここ最近忙しくて予想の記事を書けていなかったけれども、書いていないだけでガッツリ競馬はやっています。
さて、大井というと直線は長いので差しも届く方なのだがやはり前で運べる脚質の馬がよいだろうと思われる。それと交流重賞の常として、JRA勢が圧倒的に強いのだが、牝馬限定ともなると地方馬が案外絡んだりする。つまり軸はJRA勢で固めて、ヒモとしてどういう地方馬を拾っていくか、そしてどれだけ点数を絞れるか、が予想の眼目となるだろう。
◎6ラビットラン(JRA)
三歳時はローズSを勝ち、秋華賞4着などある実力馬だが三歳春まではダートを主戦場としていてもともと適性はあったのだろう。昨年のヴィクトリアマイルの大敗を受け、ダートに戻して(1.1.1.0)と着外なし。京都開催だったJBCレディクラシック2着を始めとして、交流重賞実績十分、牡牝混合でもよい勝負になるはず、ましてや牝馬限定ならば。鞍上のミルコが継続騎乗するのもプラスであり、脚質もしっかり前をとらえた好位差しタイプ。負けられないレースになるだろう。
○13アイアンテーラー(JRA)
対抗格にもJRAから。クイーン賞(JpnIII)の三馬身千切った豪快な逃げ足が魅力。準オープンとはいえ、混合戦の平城京Sも逃げ切り勝ちを収めており、牝馬相手なら相当に強い。この馬と単穴の馬が1,2番手を形成し、その後ろをラビットランが追う道中となるだろうが、冬の馬場やらペースやらで逃げ切られる可能性も考慮すべきだ。
▲3エイシンセラード(JRA)
その単穴として推すのはこの馬。年明けて4歳となったがまだ4戦しかしておらず、大変フレッシュ。新馬戦こそ5着だがそれ以降を3連勝。道中2番手につける堅実な脚質、特に今回は明確な逃げ馬がいるのでいつも通りの番手確保が容易い展開となりえよう。底を見せていない未知の能力が魅力。
△4ワンミリオンス(JRA)
一昨年、2017年のTCK女王盃覇者。他に同年のエンプレス杯(JpnII)などの勝鞍がある。旬が過ぎた感はあるのだが、2018年シーズンはエンプレス杯5着、スパーキングレディーカップ4着、レディスプレリュード5着と3着食い込みもあっておかしくない着順。中団から進める馬だけに差し損ねが多いのだが、3着候補ならばじゅうぶん買える。前走の芝のアンドロメダS大敗で人気がちょっと落ちているような気もするので、オッズも良い塩梅だ。
△8クレイジーアクセル(大井)
鞍上に御神本も良いし、何より関東オークス3着の実績が光る。JRA勢と当たっても通用する能力の持ち主ということだ。問題は脚質で、ハナを譲って新味を出せるのか、それとも玉砕覚悟で大逃げでもするか。ちょっとこの辺がわからないのでヒモで。できれば我慢して2,3番手に控えた方がよいのだが……。
△10ブランシェクール(大井)
もとはJRA馬、昨年のTCK女王盃2着。同年にレディスプレリュード2着。差しの馬だけにどうしても展開、ペース、馬場に左右されるがまだ地方にくだって日は浅く、未だ感覚的にはJRA馬として買える馬かと思う。
△11アルテマウェポン(北海道)
大穴として推奨するのはこの馬。低評価だった2走前のレディスプレリュードで3着、波乱を演出した。近3走が全て交流重賞なのだが、ブリーダーズゴールドカップが上がり2位、レディスプレリュードが上がり1位、クイーン賞は上がり2位で5着。
もしもハイペース前崩れなんてあるようならば、この馬が再び嵐を呼ぶ可能性はある。
買い目
3連複フォーメーション
6→3,13→3,4,8,10,11,13 の 9点。
GOOD LUCK!