2017 予想 第149回ベルモントステークス(米GⅠ)+過去10年データ分析(発走06/11(日)午前07:37)
今週は日本で土曜重賞がないので、アメリカ競馬三冠最終レース、ベルモントステークスを予想する。日本馬からはUAEダービー2着、ヒヤシンスS1着のエピカリスがルメール騎乗で参戦。←※11エピカリス出走取消を確認。
舞台はベルモントパーク競馬場ダート2400m。
ベルモントパーク競馬場について。一周2400m。内枠有利。直線330mで先行勢に分があり、差しはまだしも追い込み厳しい。
日本の主要4場のダートコース直線距離で比べれば京都競馬場ダートコース直線329m、坂のあるなしを措けばこれが一番近い。他は東京競馬場ダートコース直線501m、中山競馬場ダートコース直線308m、阪神競馬場ダートコース直線352m。こう見てみると前に行った方が良さそうな感じは確かにある。
内枠有利、先行勢有利をまず頭に入れよう。
頑張ってデータを集めたので以下に掲載。
ベルモントS 過去10年前走別データ
※全てベルモントSにおいて3着以内に入着した馬の頭数を対象。
1.前走出走レース別のクラス
2-1. 前走着順。3着以内(馬券圏内組)、4着以下5着以内(掲示板内組)、6着以下(大敗組)
2-2. 前走クラス別着順別データ考察
3.過去10年前走別データまとめ
■1.前走出走レース別のクラス
前走アメリカ競馬三冠GIレース出走馬(ケンタッキーダービーかプリークネスS以外ないが)が大半を占める。他、GIIのピーターパンS(今年からGIIIに降格、かつてカジノドライヴが制した)、ドワイヤーS。オープンレース、一般競争。変わり種は08年勝ち馬ラグズトゥリッチズ(ケンタッキーオークス勝ち馬)くらいか。
日本馬では去年のラニが3着に食い込んだ事は記憶に新しいが、ラニは三冠全出走を果たしており、当然、前走はプリークネスSだった。
・過去10年前走クラス別(2008年3着同着があった為、総数31頭)
前走GI組
ケンタッキーダービー(GI)(2000m)14頭
プリークネスS(GI)(1900m)7頭
※例外 ケンタッキーオークス(GI)1頭
前走GII組(グレード降格などがあった為に以後、重賞組と呼ぶ)
ピーターパンS(GII、※今年はGIII)3頭
ドワイヤーS(GII)2頭
それ以外
フェデリコテシオS(OP)1頭
バーバロS(サーバートンSの改名でOP)1頭
一般競争(日本で言う非特別戦の平場)2頭
ベルモントS過去10年において、当レース3着以内に前走米国GI組が絡まなかった年はゼロ。
また、前走ケンタッキーダービー組が絡まなかった年は2010年のみ。
■2-1.前走着順。3着以内(馬券圏内組)、4着以下5着以内(掲示板内組)、6着以下(大敗組)
●前走クラス別着順別(GIはケンタッキーダービーとプリークネスSで分けて掲載)
★前走GI組の1(前走ケンタッキーダービー)
前走3着以内(馬券圏内組)、1頭。
前走4着以下5着以内(掲示板内組)、1頭。
前走6着以下(大敗組)、12頭。うち前走10着以下は4頭。
★前走GI組の2(前走プリークネスS)
前走3着以内、5頭。うち前走1着馬は3頭。前走2着馬は2頭。
前走4着以下5着以内、2頭。
★前走重賞組(GIII、GII)
前走3着以内、5頭。うち前走1着馬は2頭。前走2着馬は2頭。前走3着馬は1頭。
★前走OP組
前走3着以内、2頭。いずれも2着。
★前走一般競争組
前走3着以内、2頭。いずれも勝ち馬。
ここまでは単純な分け方だけで何も考察していない段階だが、既に大きな特徴が見えてきているのにお気づきだろうか?
最多ローテのケンタッキーダービー組が妙な傾向をあからさまに示している。
前走ケンタッキーダービーを好走した(3着以内)馬が1頭しかおらず、しかも前走3着馬で、前走連対馬はゼロ。14頭中13頭(確率を書く意味があるかわからんがインパクトを与えるために記すと92%)が4着以下からの巻き返しで、その中で10着以下は4頭もいる。理由は後づけだからいくらでも拵えられるが、力を使いすぎた馬は本レースで凡走するといった感じか。スタミナ切れとか?
続いてプリークネスS組。こちらは打って変わって好走馬がそのまま本レースで結果を残している。前走1着馬3頭、前走2着馬2頭、他は4着1頭、5着馬1頭。プリークネスSの着順はそのまま信頼して良いようである。
続いて重賞組はピーターパンSとドワイヤーS組で、連対馬がほとんど。08年3着レディズエゴーのみが前走GII3着。
他、OP組は何故か2頭とも2着。一般競争組は勝ち馬のみ。
■2-2.前走クラス別着順別データ考察
ケンタッキーダービー組のうち、二桁着順馬と一桁着順馬で分けて考える。プリークネスS組では基本的に連対馬で、4着以下の2頭がイレギュラー。これらを中心にじっくり考察してみよう。
★前走ケンタッキーダービー、二桁着順組(10着以下組)
16年1着クリエイター(ケンタッキーダービー13着)。前2走、アーカンソーダービー(GI)1着。
13年1着パレスマリス(ケンタッキーダービー12着)。前2走、ブルーグラスS(GI)2着。※重賞勝利経験はない。
11年2着ステイシルスティ(ケンタッキーダービー12着)。前3走ゴーサムS(GIII)1着、2歳時ホープフルS(米国GI)1着。
09年2着ダンキーク(ケンタッキーダービー11着)。前2走フロリダダービー(GI)1着。
★前走ケンタッキーダービー、一桁着順組(9着以内組)
※数が多いので馬名等省略。前走は全てケンタッキーダービーだがこれも長いのでレース名省略。前2走および備考は省略せず。
16年2着馬、前走6着、前2走タンパベイダービー(GII)1着。
15年2着馬、前走4着、前2走ウッドメモリアルS(GI)1着。3着馬、前走7着、前4走と前6走にGII3着。
14年3着馬、前走8着、前2走ブルーグラスS(GI)2着。
12年1着馬、前走7着、前2走フロリダダービー(GI)3着、2歳時シャンペンS(GI)1着。
11年3着馬、前走7着、前2走ブルーグラスS(GI)3着。
09年1着馬、前走6着、前2走アーカンソーダービー(施行時GII)3着。
08年2着馬、前走3着、前3走サウスウェストS(GIII)1着。3着馬、前走7着、2歳時ケンタッキージョッキークラブS(GII)1着。
07年3着馬、前走7着、前2走サンタアニタダービー(GI)1着。
ケンタッキーダービー組では、二桁着順組(10着以下)で拾う条件として前2走にGIレースで3着以内、あるいは過去に米国重賞で勝利経験がある事(この10年だけでもグレードの昇格降格が結構あったのでだいぶ幅を持たせたが厳密にデータに従えば〈米国GI勝利経験〉となる)。
一桁着順組(9着以内)の拾う条件としては前5走以内でGII3着以内、それがない場合は過去に米国重賞勝利経験。
プラス材料を挙げると、GIレースが複数州に多数あるアメリカ競馬事情を鑑みて考えると、やはり過去にGIレース勝利経験が抽出できる事、これを積極的に見ていくべき。逆にGIレースを勝てていないとなると、軸向きではない。
★前走プリークネスS3着以下
16年3着ラニ(日本馬)、前走プリークネスS(GI)5着、3走前UAEダービー(GII)1着。
13年3着オーブ、前走プリークネスS(GI)4着、前2走ケンタッキーダービー(GI)1着。
プリークネスS組は連対馬、まあ3着馬はたまたま居なかっただけだと思うので、プリークネスS3着以内馬にはケチをつけない。4着、5着がそれぞれ1頭ずついる。ラニは日本馬で、アメリカから見れば外国馬なので例外としておいて、13年3着オーブはケンタッキーダービー馬である。拾う為の共通点を挙げるとなると、過去にダートGII以上のレースに勝利経験あり、となるか。
★前走GI以外の重賞組3着以下
08年3着レディズエゴー、前走ピーターパンS(GII)3着、前2走ジャマイカハンデキャップ(施行時GII)3着。
前走GI以外の重賞組では3着以下が1頭しかいないので軽く調べたが、今年(2017年)のベルモントステークス出走馬に前走GI以外の重賞で3着以下に該当する馬はいない。よってここは考えなくて良い。
★前走オープンレース、一般競争など、非重賞。
連対馬のみ。3着以下は消し。
■3.過去10年前走別データまとめ
・前走アメリカダートGI、ケンタッキーダービー組かプリークネスS組のどちらか一つは必ず3着以内に絡む。
・最多ローテ前走ケンタッキーダービー組が一頭も絡まなかったのは2010年だけ。
・アメリカダートGIを過去に勝っている馬を重視。
・前走ケンタッキーダービー組のうち、二桁着順組(10着以下組)からは前2走にGIレースで3着以内、あるいは過去に米国重賞で勝鞍ありで馬券圏内。これら2項目に当てはまらない馬は厳しい。
・前走ケンタッキーダービー組のうち、一桁着順(9着以内組)からは前5走以内にGII以上で3着以内、または過去に重賞勝鞍ありで馬券圏内。これら2項目に当てはまらない馬は厳しい。
・前走プリークネスS組のうち、6着以下は消し。
・前走プリークネスS組のうち、4着、5着の馬からは過去にGII以上に勝鞍ありで馬券圏内。これに当てはまらない馬は厳しい。
・前走GI以外の重賞出走組は3着以内馬のみで馬券圏内。4着以下は消し。
・前走オープンレース組からは連対馬のみ馬券圏内。3着以下は消し。
・前走一般競争組は勝ち馬のみ馬券圏内。2着以下は消し。
予想
◎3ゴームリー
最多かつ最大ローテであるケンタッキーダービーからの直行組。プリークネスSを挟んでいないのがポイント。前走ケンタッキーダービーは水の浮く不良馬場で行われた。その中で20頭中の馬番18番の本馬は外から被せるように中団前につけ、向こう正面で5番手まで位置取りを上げ、最終コーナーでは見せ場を作った。直線で失速したが馬場や外枠が響いたように思う。
前2走にサンタアニタダービー(GI)1着、2歳時にフロントランナーS(GI)勝ちもある。米国GIで2勝の経験があり、上に挙げた様々なデータを総合して厳密な適用(過去に米国GI勝利経験等)でふるいにかけてもクリアし、プラス材料にも合致する唯一の馬である。相当に信頼度が高いと見てよいだろう。
今回は3番で喉から手が出るほど欲しかった内枠を引いた。先行もできるし、好勝負必至であろう。
2列目
◯7アイリッシュウォークライ
前走ケンタッキーダービー10着ながら前2走にウッドメモリアルS(GII)1着でデータ上の条件をクリア。他ホーリーブルS(GII)1着。GI勝鞍こそないので本命を見送ったが先行馬であり馬券内ならじゅうぶんある。
▲8シニアインベストメント
プリークネスS3着馬。前走GI組として出走馬を見ると最先着の馬である。データ上、切る材料に当てはまらない。レキシントンS(GIII)に勝鞍があり、能力の裏付けはある。が、いかんせん後方に構えすぎなのでそれがどうか。
☆6ルッキンアットリー
前走プリークネスS4着馬で過去GII以上に勝鞍なく、データ上では消せる馬なのだが……。これを切るのは流石に勇気がいる。というのもヘタをすれば現地か日本かで1番人気に押される可能性もある実力馬。何と言ってもケンタッキーダービー2着。その他1着がないが、ブリーダーズフューチュリティS(GI)2着、アーカンソーダービー(GI)3着。勝ちきれない理由は追い込み馬だから。今回も取りこぼしそうだが3着内あってもおかしくない。データクラッシュするならこの馬。
☆2タップリット
ケンタッキーダービーから直行組では最先着の6着。前2走はブルーグラスS(GII)5着だが、その前の前3走にタンパベイダービー(GII)1着がある。デビュー戦以外大きく崩れていない馬なので、連下より一つ上に置く。馬番2番も好枠を引いたように思う。内枠なのである程度序盤から出していく競馬をするだろう。
3列目
△1ツイステッドトム
重賞初挑戦で何処までやれるかだがフェデリコテシオS組は過去に1度絡んだ事があり、また最内の逃げ馬なので。
△9ミーンタイム
未勝利を脱したのが2走前だからというのもあるが、4戦して着外なし。前走はピーターパンS(GIII)を2着。逃げ馬なのでおさえておくと面白いと思う。
△11エピカリス
昨年のラニに続き、ベルモントSで3着以内を目指せ、と思っていたが故障ほどでないにしろ右前脚の歩様に違和感? か何かあったらしいが大丈夫なのかな。あと単純に前走だけ見るならUAEダービー(ドバイGII)2着なので消しはしないが、ラニはUAEダービーを勝ってアメリカに行ったわけで2着だとちょっと。
※2017/06/10 22:31
買い目 3連複フォーメーション
3→2,6,7,8→1,2,6,7,8,9,11 18点。
↓11エピカリス出走取消を踏まえて買い目変更。
3連複1頭軸6頭流し
3→1,2,6,7,8,9 15点。
3→2,6,7,8の馬連かワイドの4点をおさえに買うかどうかはオッズが出てから決める。→金額調整しながら買います。