2019 予想+データ分析 第69回キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(英GI)

 キングジョージイギリスダービー凱旋門賞と合わせて欧州三大レースと呼称される事もある、まさに夏のビッグレース。舞台は英国アスコット芝11ハロン211ヤード、約2400m。本当に、あのキングジョージの馬券が日本で買えるなんて夢のような話だ。
 さて、頭数も手頃だし買うからには当てていきたいので、調べられる範囲でキングジョージのデータを集めてみた。


キングジョージ6世&クイーンエリザベスS、過去10年前走データ分析

 

前走クラス別データ分析
・前走GI組 19頭
・前走GII組 11頭
・前走GIII組 0頭

 馬券内になったのは前走GI、前走GII組のみ。何かこう、キングジョージは傾向がはっきりしているように調べていて思った。案外、攻めやすい海外GIなのかも?
 
 


ではまず初めに、前走GI組、前走GII組の詳細を見てみよう。
 
 前走GI組 ステップレース別データ
 2400m
 コロネーションC組 3頭
 サンクルー大賞組 4頭
 アイルランドダービー組 2頭
 アイルランドオークス組 1頭
 イギリスオークス組 1頭
 イギリスダービー組 1頭
 
 2000m
 エクリプスS 5頭
 プリンスオブウェールズS 2頭
 
 前走GI組のうち、全頭が欧州競馬のGIを走っている。(ドバイなどその他の国、地域はなし、というか出走が珍しい)。
 前走が欧州のGIだったという事をまずは確認しておいて、次に前走GIの距離別を見るとどうやら2400m組と2000m組に分かれる。
 キングジョージがアスコット2400mで行われるので、同距離のレースをステップにした馬が優勢のように見える。
 とは言っても過去10年馬券内でステップとしてはトップの5頭を輩出しているのはエクリプスSなので、そこまで神経質にならなくてもよいかもしれない。今年のエクリプスS組はエネイブル。
 なお、今年は2400mのGIを勝って、そのまま臨戦する馬はいない。
 
 前走GII組ステップレース別データ
 ハードウィックS(アスコット2400m)組 8頭
 キングエドワード7世S(アスコット2400m)組 2頭
 ヨークシャーカップ(ヨーク2800m)組 1頭
 
 前走GII組は実にシンプル。ずばりアスコット競馬場キングジョージと同舞台)の2400mのGII以外はいらない。
 唯一の例外であるヨークシャーカップ4着からキングジョージで3着に入ったロムスダールは、イギリスダービー3着、イギリスセントレジャーで2着とイギリスクラシックで好走していたという理由は見つけられるが、やはりただ1頭の例外なので、GII組はアスコット2400m以外はいらない、で良いと思う。



 前走GI組データ分析


 前走GI、1着 12頭
 馬券内に絡んだ12頭の前走GI勝ち馬のうち、レース名と回数は以下の通り。
 コロネーションC1着馬3頭エクリプスS1着馬も3アイルランドダービー1着馬2頭。
 その他、プリンスオブウェールズSアイルランドオークスイギリスオークスサンクルー大賞のそれぞれの1着馬は1回ずつ。
 
 前走GI勝ち馬が3着以内にすら入らなかった年は2015年、2016年と過去10年中2回ある。10年中8年で前走GI勝ち馬が必ずいる、とも言えるがこれは物は言いようという奴で、換言すれば過去10年で前走GI勝ち馬が絡まなかった年は2回もあるのだ。20パーセントという数字は無視できないので何でだろうと思ったが、ハードウィックS組が猛威を奮ったようだった。このハードウィックSはGIIのデータ分析の時に触れるが、馬鹿にできないレースだ。
 


 前走GI、2着 4頭。
 サンクルー大賞2着馬2頭エクリプスS2着馬1頭プリンスオブウェールズS2着1頭

 2018年3着コロネット(牝4)
 サンクルー大賞2着、過去にヨークシャーオークス(GI)で2着するなどGIで好走経験があった。
 2011年2着ワークフォース(牡4)
 エクリプスS2着、過去に凱旋門賞イギリスダービーを制覇。実績文句なし。
 2010年3着ユームザイン(牡7)
 サンクルー大賞2着、過去に2008年サンクルー大賞制覇の他に凱旋門賞2着2回など、この馬も実績は申し分なかった。
 2009年2着タータンベアラー(牡4)
 プリンスオブウェールズS2着、過去にイギリスダービー2着、他にヨークのGIIで勝ち鞍あり。
 
 前走GIで2着だった馬に共通して言える事は少なくとも前走のみではなく、過去にGI連対経験(現時点でGI連対2回以上)がある事が求められる。

 

 
 前走GI、3着 1頭。
 2009年1着コンデュイット(牡4)
 エクリプスS3着、過去にイギリスセントレジャーBCターフを勝っておりGI2勝馬だった。
 前走GIで3着だった馬は、過去にGIで勝ち鞍がある事が求められる。
 

 

 前走GI、4着 2頭。
 2016年2着ウイングスオブデザイアー(牡3)
 イギリスダービー4着、2走前にGII勝ち鞍あり。
 2012年1着デインドリーム(牝4)
 サンクルー大賞4着、過去に凱旋門賞を勝っている。
 前走GIで4着だった馬は、過去にGII以上で勝ち鞍がある事が求められる。
 
 前走GI、5着 0頭。前走GIで5着以下の馬は全部飛んでる、いらない。
 
 
 前走GII組データ分析
 ハードウィックS(アスコット2400m)GII1着馬が5頭、2着馬が2頭3着1頭。
 キングエドワード7世S(アスコット2400m)GIIの1着馬が2頭、2着以下は馬券外。
 例外、2015年3着ロムスダール、ヨークシャーカップ(ヨーク2800m)4着。
 ハードウィックSの勝ち馬が5頭、つまり5年も絡んでいる。おまけに2着馬も2回絡んだ事があり、ハードウィックS3着以内馬は過去10年30頭中、8頭を占める。

 勝ち馬2頭が馬券に絡んでいるキングエドワード7世Sは、調べてみればハードウィックSが古馬のアスコット2400mGIIで、キングエドワード7世Sはそれの3歳限定戦という違いがあるだけらしい。
 まとめると、前走GII組はアスコット2400mで施行されるハードウィックSおよびキングエドワード7世Sに出走していて、3着以内に好走している事が求められる。4着以下はいらない。
 

 


 プラスデータ
 前走GI組のうち相性が良いのが、コロネーションCサンクルー大賞エクリプスS組、まずこの3つのGIレースを前走で走っていた馬に注目。特に馬券内5頭を輩出しているエクリプスS組。
 そして意外な事にハードウィックSの3着以内馬は上に書いた3つのGIレース組よりも多い8頭が馬券内と、超優秀。2番手、場合によっては本命視すらできる(あくまでデータ上)。
 


 
 前走別データ分析のまとめ
 切りデータ


前走GIで2着だった馬は、前走を含めてGI連対が2回ある事、ない馬は来ていない。


前走GIで3着だった馬は、過去にGI勝ち鞍がある事、ない馬は来ていない。


前走GIで4着だった馬は、過去にGII以上のクラスで勝ち鞍がある事、ない馬は来ていない。


前走GI5着以下だった馬は馬券内なし、いらない。


前走GIで着順がどうあれ、舞台が欧州ではなかった馬は来ていない、いらない。


前走GIIだった馬は舞台がアスコット2400以外、あるいは4着以下の馬は馬券内なし、いらない。


前走GIIIだった馬の馬券内はなし、いらない。
 
 
 買いデータ
・前走GI組のうち、前走距離が2400mだった方がやや優勢。
 

・前走GI組のうち、コロネーションC組、サンクルー大賞組、エクリプスS組が好成績。
 

・前走GII組のうち、アスコット2400mが舞台のGII戦(ハードウィックS、キングエドワード7世S)だった馬、特にハードウィックS3着以内馬は好成績。数字だけ見れば前走GI組を凌ぐ。

 



予想
◎8エネイブル
 まさに化け物。凱旋門賞2連覇も込みで今の所GIは8連勝? であってるかな、3戦目のチェシャーオークスから10連勝。キングジョージは2017年に制覇済み。これ以上言葉はいらない。2度目の制覇へ、向かうところ敵なしの本馬を本命。

 

◯2クリスタルオーシャン
 対抗はやや迷ったがデータではまあまあ信頼できるプリンスオブウェールズSの1着馬のこの馬に。実際、クリスタルオーシャンもエネイブルと比べてしまうと霞むのだけど15戦して着外なしと抜群の安定感。去年のキングジョージでは2着しているようにアスコットの適性も十分。エネイブルに対しどういう作戦をとるのか、非常に楽しみ。
▲3デフォー
 上の方で長々と書いたデータ分析の中で前走ハードウィックS勝ち馬は前走GI勝ち馬と同等かそれ以上によく走る、みたいな事を書いておきながら単穴におさえたのには訳がある。
 というのも、キングジョージの過去10年においてせん馬(去勢した馬、騙馬)は一度も馬券内がない。この馬は前々走にコロネーションCを勝っているように今までのハードウィックS1着馬の中でもかなり強い方だが、うーん……。

 

△7ヴァルトガイスト
 中穴くらいの人気になるかな。フランスからただ1頭の参加。キングジョージは英愛馬以外は厳しいし、前走のプリンスオブウェールズSも3着だったけど実績は申し分なく、サンクルー大賞ガネー賞といったGIを勝っている、データに照らし合わせた所、残ったのでおさえておく。

△9マジックワンド

 前走はGIには違いなく、過去にGI連対経験もあり、データをクリア。恐らく穴になるはず。

△10アンソニーヴァンダイク
 古馬と比べるとかなり斤量が軽く、フレッシュな今年のイギリスダービー馬。能力は十分すぎるほど足りていると思うが、アイルランドダービーを勝ちきれなかったのが不満。英愛ダービー制覇していたらまた評価も違ってくるのだが。

 

 

買い目
まずは3連複
8―2,3,7,9,10 の10点
馬連
8―2、3 の2点も追加、これが本線

GOOD LUCK!