2018-01-01から1年間の記事一覧

2018 『鳥の会議』 山下澄人 (河出文庫) 感想

鳥の会議 (河出文庫 や) 著者 : 山下澄人 河出書房新社 発売日 : 2017-03-17 ブクログでレビューを見る» 収録作『鳥の会議』(初出「文藝」2015年春号、2016年度三島由紀夫賞候補作)『鳥のらくご』(初出「文藝」2015年秋号)『鳥の会議』 起伏あるわかりや…

2018 『寝ても覚めても』 柴崎友香 (河出文庫) 感想

寝ても覚めても (河出文庫) 著者 : 柴崎友香 河出書房新社 発売日 : 2014-05-08 ブクログでレビューを見る» 2010年度野間文芸新人賞受賞作。今年の2018年に濱口竜介監督作品として映画化されており、評価されているとの由。ただ私は今の所は映画は観ていない…

2018 『明るい夜』 黒川創 (文春文庫) 感想

明るい夜 (文春文庫) 著者 : 黒川創 文藝春秋 発売日 : 2008-10-10 ブクログでレビューを見る» 2005年度三島由紀夫賞候補作。文庫になってのちの2009年、京都の書店員で決める京都水無月大賞を受賞。 後者の方は聞き覚えのない賞だが京都の書店員が投票で決…

2018 予想 第20回 京都ジャンプステークス(J・GIII)

京都障害コースは完全に前有利。最後の直線も非常に短く、テンから前に行った馬が有利となる。スタミナもさることながら飛越の能力も必要になってくる、というか障害レース全般に言えることだが落馬せずに完走できる馬を選ばなくてはいけない。当たり前の話…

2018 予想 第23回東京中日スポーツ杯武蔵野ステークス(GIII)

チャンピオンズカップのステップレース、東京ダートマイルの重賞、武蔵野ステークスを予想する。ダート戦の定石としては先行有利となるのだが、ダートでも直線が長い府中で、しかもクラスが重賞ともなるとそうは言ってられない。強い先行馬には何かしらの印…

2018 予想 第20回東京ハイジャンプ(J・GII)

日曜、東京9レース目にて施行される障害重賞、東京ハイジャンプを予想する。 障害レースの一般論として先行有利というものがあって、それは府中であってもそうなのだが、東京ハイジャンプに限っては実力馬が集まる関係からか、意外と差しが届く。といって差…

2018 予想 第66回アイルランドトロフィー府中牝馬ステークス(GII)

土曜の東京メイン、府中牝馬ステークスを予想する。もともとエリ女杯のステップレースのようなものだったが、2014年より本レース1着馬にエリ女杯優先出走権が与えられることとなった。 東京1800は一般的に前有利と言われるし、開幕してまだ二週目でもあるし…

2018 予想 第4回サウジアラビアロイヤルカップ(GIII)

いよいよ秋の府中開催がスタート。先陣を切る重賞、2歳府中マイルGIIIのサウジアラビアロイヤルカップを予想する。かつて2歳OP特別のいちょうSとして施行されていたが2014年に重賞格上げ、2015年に現在の名称へ変更という経緯を持つ。 さて、天候やそれにと…

2018 『また会う日まで』柴崎友香(河出文庫) 感想

また会う日まで (河出文庫) 著者 : 柴崎友香 河出書房新社 発売日 : 2010-10-05 ブクログでレビューを見る» 2006年度三島由紀夫賞候補作。 生まれ育った大阪に住み続け会社員をしている二十代後半の仁藤有麻(読みはユマ)が主人公。今は東京に上京している…

2018 『私の恋人』 上田岳弘(新潮社) 感想

私の恋人 著者 : 上田岳弘 新潮社 発売日 : 2015-06-30 ブクログでレビューを見る» 2015年度三島由紀夫賞受賞作。あの又吉直樹の『火花』と決選投票の末、これを退けて受賞した。 エピグラフには『宇宙戦争』(著H・G・ウェルズ)からの引用がなされているよう…

2018 予想 第20回阪神ジャンプステークス(J・GIII)

障害レース戦線も秋を迎えて、暮れの大一番である中山大障害にむけて動き始めるのだが、先陣を切るのは阪神障害コース3140mで施行される阪神ジャンプステークスである。 コース傾向としてはとにかく前有利で、それぞれ位置取りが決まって縦長になった時に、7…

2018 予想 第3回紫苑ステークス(GIII)(秋華賞トライアル)

秋競馬の始まりを告げる重賞、かつてオープン特別だったがGIIIに格上げされて今年で3年目の3歳牝馬限定中山2000m、紫苑ステークス(秋華賞トライアル)を予想する。 予想する上で注意したいのは、まず開幕週であること。芝の状態は良い、天気の影響もさほど…

2018 『ギッちょん』山下澄人(文春文庫) 感想

ギッちょん (文春文庫) 著者 : 山下澄人 文藝春秋 発売日 : 2017-04-07 ブクログでレビューを見る» 収録作『ギッちょん』(初出「文學界」2012年6月号、12年度上半期芥川賞候補作)『水の音しかしない』(初出「文學界」2011年12月号)『トゥンブクトゥ』(…

2018 予想 ジャック・ル・マロワ賞(仏GI)+過去10年前走データ分析(発走08/12 午後11:20)

歴史あるフランスのマイルGI、ジャック・ル・マロワ賞(Prix Jacques le Marois) を予想する。 日本馬のジェニアルは直前に回避となって残念だが、ジェニアルの挑戦があったからこそ、フランス最高峰のマイルGIが日本で買える。コースはドーヴィル競馬場で芝1…

2018 予想 第20回小倉サマージャンプ(J・GIII) 7/28(土)第8レース

夏の小倉競馬開催における最初の重賞、小倉サマージャンプを予想する。小倉の障害コースについては、特筆すべき点はあまりない。先行馬が有利だが、それはどこの障害コースでも同じだ。といって、後方勢が全部ダメかというとそうではなくて、これは平地を含…

2018 『爪と目』藤野可織(新潮文庫) 感想

爪と目 (新潮文庫) 著者 : 藤野可織 新潮社 発売日 : 2015-12-23 ブクログでレビューを見る» 2013年度上半期芥川賞受賞作。 ホラー小説であると思うし、またミステリー小説でもあると思う。終始、醸し出される不穏で奇妙な雰囲気は何なのか。本作の謎に迫る…

2018 予想+データ 農林水産大臣賞典 第22回スパーキングレディーカップ(Jpn3)(ホクトベガメモリアル)川崎競馬

気が向いたので、07/05(木)川崎競馬場ダート1600mで行われる牝馬限定の交流重賞、スパーキングレディーカップを予想してみた。 川崎競馬場のコースの特徴といえば、めちゃくちゃキツイ急カーブ。1600mだと、コーナーに入るまでに400m距離があるので多少緩和…

2018 『九年前の祈り』 小野正嗣 (講談社文庫) 感想

九年前の祈り (講談社文庫) 著者 : 小野正嗣 講談社 発売日 : 2017-12-15 ブクログでレビューを見る» 2014年度下半期芥川賞受賞の表題作を起点とした連作短篇集。 小野正嗣はデビュー作から、故郷である大分県の、リアス式海岸にある過疎化が進む集落を小説…

2018 予想 第20回東京ジャンプステークス(J・GIII)

荒れる障害重賞、東京ジャンプステークスを予想する。何で荒れるかというと、障害レースは基本的には先行馬圧倒的有利なのだけど、東京障害コースだとそうはいかないから。 ハードル障害が一つあるものの、直線は463mある。差しがバシバシ届くのだ。 そして…

2018 『極楽とんぼ 他一篇』里見弴(岩波文庫) 感想

極楽とんぼ―他一篇 (岩波文庫) 著者 : 里見トン 岩波書店 発売日 : 1993-12-16 ブクログでレビューを見る» 長篇『極楽とんぼ』(初出「中央公論」昭和36年1月号)、他に短篇『かね』(初出「改造」昭和12年1月号)を収録する。 里見弴――、寡聞にして実兄に有…

2018 予想 第23回ユニコーンステークス(GIII)

府中ダート1600m、3歳限定のユニコーンSを予想する。 雨がどれほど降るのか、そして馬場が渋って傾向がどうなるのかがわからないのだけど、先週も差しが決まらないことはなかったし、水が浮くような不良馬場まではいかないだろうから、まあ、普通に予想しよ…

2018 予想 第71回鳴尾記念(GIII)

阪神、芝内回り2000mで行われる鳴尾記念を予想する。 開幕週であること、外回りではなく内回りであること、この二点に注意したい。つまるところ、先行有利ということだ。ただ、とにかく前に行けばよいとか、逃げればよいというわけでもない。道中、4,5,6番手…

2018 『赤い高粱』莫言(岩波現代文庫) 感想

赤い高粱 (岩波現代文庫) 著者 : 莫言 岩波書店 発売日 : 2003-12-17 ブクログでレビューを見る» 中国現代文学を読むのは初めてのことだ。本作の作者である莫言の2012年ノーベル文学賞受賞がなければ、私の狭い視野に入ってこなかったかもしれない。 日本と…

2018 予想 第25回平安ステークス(GIII)

京都ダート1900mの平安Sを予想する。1800mでもそうだけど、下位クラスなら圧倒的に逃げ先行が有利なコースだ。ただ、ダートレースの常として、クラスが上がるごとに差しも届きやすくなる、というより後方脚質でも結果を残せる馬が出走してくる、というのが実…

2018 『新装版 海も暮れきる』吉村昭(講談社文庫) 感想

新装版 海も暮れきる (講談社文庫) 作者: 吉村昭 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2011/05/13 メディア: 文庫 クリック: 5回 この商品を含むブログ (5件) を見る 「咳をしてもひとり」の自由律俳句で有名な尾崎放哉が、小豆島に移住して病死するまでの八ヶ…

2018 予想 第20回京都ハイジャンプ(J・GII) 3930m

京都障害コース3930mのコーナーの数、実に10回だ。直線も芝外回りの約半分で、後方脚質の場合、最終コーナーでまくって先頭に並びかけるくらいでないと厳しい。言うまでもなく先行有利だ。 加えて、今回のメンツ、先行馬が少ない。逃げ先行馬を積極的に狙っ…

2018 予想 第63回京王杯スプリングカップ(GII)

府中1400が舞台。はっきりとした逃げ馬こそ不在だが先行馬が多く、ある程度ペースは流れるだろう。差し優勢かなと思う。 ◎15ダンスディレクター 追い込みというほど下げすぎない脚質が絶妙。宮記念組は成績がよく、その中で4着。たいへん立派な着順だ。スプ…

2018 予想 第66回京都新聞杯(GII)

ダービーへの最終便(トライアルではないが)の京都新聞杯を予想する。舞台は京都・外回り2200m。外回りなので直線が長い。その一方で、これはエリザベス女王杯と同舞台。あっと言わせる逃げ切りがあったことを思い出すではないか。つまりスローペースに陥る…

2018 予想 第13回夕刊フジ賞オーシャンステークス(GIII)

高松宮記念のステップレースの一つである、荒れる重賞オーシャンステークスを予想する。今年も難しいなと思うのだけど、当たれば良い配当が来るはずなので、もうここは手広くいこうかと。 一応の留意点として、開幕週の中山は先行有利だった。この傾向は今週…

2018 予想 第25回チューリップ賞(GII)

土曜、阪神マイルで行われる桜花賞トライアル、チューリップ賞を予想する。今年からGIIに昇格との由。びっくりした。それはさておき、阪神JF組が強いレース。大まかな傾向としては1番人気堅実。ときおり穴馬が来る、といった感じだ。 で、今年は阪神JF1,2着…